情報を設計するとは何か?

エクサート森川です。本年もよろしくお願いいたします。

弊社ホームページの「ウェブサイト設計」の得意分野の項目に「ウェブサイト情報設計」という項目があります。今日はこの「情報の設計」についてのお話をします。情報というのは「○○に関する項目」とか「○○に関する要素」と考えましょう。例えば「人に関する情報」であれば、名前・性別・年齢・生年月日・血液型・出身地・出身校などなど挙げるときりがないくらいです。同じように「会社に関する情報」や「サービスに関する情報」「製品に関する情報」も数多くの項目が存在しますね。

これらの情報をホームページに掲載するには、数多くの項目を分類し、整理して並べ替えてあげることが求められます。この項目の並べ替えを「情報設計」と呼んでいます。身近な例で例えるならば、書店や図書館の本棚の区分や、コンビニの商品の配置や、商業施設(百貨店や大型家電ショップなど)のフロアーの分類も情報設計のひとつだと思います。

例えば、書店や図書館の本棚が50音順に並んでいると、作家や書籍名がうろ覚えの場合は目的の書籍を探せません。コンビニ商品が値段順に並んでいるとしたなら、店内を何度も行ったり来たりすることになるでしょう。このように情報を探している人(このページではあえて顧客と称します)の考え方や体験に応じて情報を分類して、最適な並べ変えをすることが「情報設計」だと思ってください。

大学講師時代にやってきたこと

私は2005年から10年間、多摩美術大学・情報デザイン学科で「情報設計」の授業を10年間担当していました。その授業の課題は「(とある架空の)大学のウェブサイトを設計する」というものでした。

私が学生たちに上記で説明させていただいた内容の最初の話を行い、まずは「大学に関する情報」であったり「大学のホームページに掲載してあると助かるもの、嬉しいもの」というお題目で、学生にカード型のポストイットに、その情報を書かせてグループごとに壁に貼っていきました。最初は既存の大学のホームページは一切見ないで、カードを作りなさいと指示しました。なぜなら、既存の大学のホームページを見てしまうと「ホームページとはこうではならない」という考えが頭の中を占めてしまうからです。

まずは情報を抽出していく

ここで重要なのは「ホームページに掲載してあると助かるもの、嬉しいもの」という視点を持つことです。例えば企業や商店のホームページを設計する際に、経営者は「自分たちが顧客に知って欲しいこと」を中心に考えて情報を抽出しがちです。あくまでの顧客の視点に立ってみて、「ホームページに掲載してあると助かるもの、嬉しいもの」についての情報を抜き出していくことが重要だと思います。

むろん最初に作るカードは実現するのが難しいものも、沢山ありました。例えば「学食のメニュー」「図書館に置いてあるすべての書籍」「学年別イケメンランキング」「笑顔の素敵な女性ランキング」などなど。こうしたアイデアを一笑に付すことは、簡単ですが、授業では決して出てきたアイデアを区別することなく、色々な情報について学生同士でディスカッションをさせました。

「図書館に置いてあるすべての書籍」を掲載するのは、大変だからやめておこう…ではなく、どうすれば掲載できるのか。あるいは代案はないのか。あるいは「どうして図書館に置いてあるすべての書籍を知りたいのか」という、情報を探している側の気持ち(インサイト)は重要だからです。同じく「笑顔の素敵な女性を見てみたい」というインサイトに対して、何を以って応えればよいのかを考えることは重要です。

情報を探している側の立場で考える

事業の担当者や、経営者は「当社(当店あるいは商品)については自分が一番理解できている」という考えで、情報設計の準備を進めると、顧客が本当に知りたい情報を掲載できなかったりする場合があります。もちろん、大学の授業で行う「情報の抽出」は10時間くらいかけて数人でディスカッションするもので、ビジネスの現場では現実的ではないのかもしれませんが、可能であれば担当者が一人で行うのではなく、誰かと一緒に(部下でも同僚でもよいです)行うことで、抽出する情報の精度は高まっていきますので、参考にしてください。

ちなみに、現在でも私は大きなサイトの情報設計を担当させていただく場合は、こうしたカードを使って分類を行う作業を必須にしています。

さて、壁一面に貼られたカードが出揃った段階で、次のステップは、これらのカードで似通っている項目を集めてグルーピングします。その際にグルーピングする名称(ラベル)にも気をつけるとよいでしょう。分かりやすいラベルを付与することは、改めて足りなかった情報に気が付いたり、より掘り下げた情報を用意してあげることにも役立ちます。

そして、グルーピングされた情報に優先度をつけて並び替えをする。これがサイト構造に関する情報設計なのですが、このステップでは「ある工程」を進めておかないと、うまくいかないことがあります。

その「ある工程」とは何なのか? 続きは次回のブログで解説させていただきます。

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