そのサイトは誰が見るのでしょうか?

こんにちわエクサート森川です。今日は昨日のブログの続きを書きます。前回の記事では私の大学講師時代の体験を素に、ホームページの情報設計では、まず掲載する情報を全て取り出すことが重要だということを書きました、

抽出された情報は、ポストイットなどで整理して、共通する項目をグルーピングして名称(ラベル)を付けましょう。これが情報設計の最初の一歩なのですが、グルーピングをする際に、その情報がどのグループ(カテゴリ)に所属しているのかで迷うことがあります。

例えば、大学のホームページを設計する際に「学費」とか「奨学金」などの情報は「学生生活」なのか「入試情報」なのかどちらに所属するのがよいのか。また「入学金」と「学費」と「奨学金」はいずれも「お金」に関するカテゴリなのですが、それぞれが異なる情報ですから、ひとつのグループにくくってよいものなのか。…という悩みです。

その時に情報設計者の頭の中をすっきりさせておくのに役立つのが「そのホームページは誰が見るのか」ということを明確に意識しておくことです。

そのサイトは誰にとって利益があるのかを考える

例えば検索エンジンやニュースサイトなどは、多くの利用者が閲覧しますが、今回のように大学のホームページとなると閲覧する利用者が限られてきます。大きく分類すると「在校生」「教職員」「受験生」「受験生の両親」「高校の受験担当」「教育関係者」という具合になるのではないでしょうか。

そうすると、こうした目的を持ってホームページを閲覧する人。すなわちサイトと利害関係のある閲覧者(ステークホルダーと言います)を明確にしておかなくてはなりません。むろんホームページは誰が閲覧しても情報にタッチできるように設計したり、コンテンツ(記事)を執筆することは重要ですが、優先すべきはステークホルダーであると考えます。

ステークホルダーを見える形にする

そして、単に「在校生」「受験生」「受験生の両親」「高校の受験担当」と文字で書いてみましたが、その言葉からイメージする人物像はバラバラだったりします。そこで、これらのステークホルダーに対して架空の人物像を設定し、サイト制作者(情報設計者だけでなく、クライアント=大学も含む)がその人物像を共有することで、サイトの情報分類以降のカテゴリグルーピングが円滑に進みます。その架空の人物像のことを「ペルソナ」と呼びます

大学では情報設計をする段階の前に学生にペルソナを作ることを課題として出しています。ペルソナを設定する方法は、またいずれお話させていただきますが、簡単に言えば、実際のステークホルダー数人を観察し、共通する内面の気持ち(インサイト)を「見えるカタチ」にすることです。

ですので、みなさんが会社や商店や商品、サービスのホームページを改修しようとお考えでしたら、一番最初にステークホルダーを設定し、それをペルソナにして可視化するとよいと思います。

ペルソナを作ることは情報設計工程の最初のステップ「情報の抽出」でも大いに役立ちます。受験生の両親というペルソナを共有し、両親の視点で掲載する情報を考えるときに、「入学金」と「学費」と「奨学金」の情報は、詳細でわかりやすいほど理解が深まります。それはすなわち「安心して子供を受験させられる」というマインドを産みます。正しく詳細にわかりやすい情報はファンを生むということなのです。

ペルソナを設定するメリット

さらに、抽出した情報を分類・グルーピングする工程の際にもペルソナを意識することで、情報量の深さを調整したり、他の情報に比べての優先度、並び替えの順番、関連する他の情報との関連性などを見つけだすことができます。

また一般的に情報の分類は、組織の部課分類などのような「手続き的な分類」が理解しやすいとされています。例えば大学のホームページであれば「大学概要」「学生生活」「就職」「入試」といった項目ですが、ペルソナを作ることによって利用者別の「目的型分類」を設計することが可能です。つまり手続き的な分類を横断して、ペルソナが知りたい順に情報を並び替えてあげればよいのです。

例えば「受験生の保護者」であれば、知りたいのは「大学受験と学生生活にかかるコスト」であり「卒業後の進路」でしょうから、その順番で情報を配置して、専用の入り口を作ってあげれば、閲覧者はより自分が求めている情報にたどり着きやすくなります。「受験生の方へ」「保護者の方へ」といった分類が存在しているホームページを見かけることがあると思いますが、まさにそれが「目的型分類」になります。

まとめますと、サイトを作ったり、改修する場合での具体的なステップとして、最初に行うべきは「ペルソナを作ること」になります。それでは、そのペルソナはどのように作ればよいのしょうか? 次回はペルソナの作り方について書きます。

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